なぜ私がこのトレーニングを行うのか
仕事の人間関係に悩んだ28年
他の会社の営業マンに負けられないと必死で取引先に接近しましたが、逆にそれが空回りして、話しかけても避けられる、焦って発した一言が取引先の怒りを買い大きな売上を失うというようなことも良くありました。常に取引先の顔色をうかがって緊張しながら仕事をする毎日です。さらに、社内でもパワハラで有名な上司の元に配属される等、社内の人間関係でも悩みました。この時、毎日のようにカーネギーの「道は開ける」を読んでは心を落ち着かせる日々でした。
当時本当に会社を辞めたかったのですが、子供が多かったためその決断ができず、とうとう適応障害を発症して半年間会社を休職しました。その結果、私は44才で社外の会社に左遷されました。
給料も大きく減って本当に辛い時期でしたが、この左遷で肩の荷が降り、私は心身の健康を取り戻すことになります。環境が変われば人も変わるということを体感しました。そして、以前からもっていた独立の夢を目指して中小企業診断士の資格取得に打ち込み、5年かけて資格を取得した後50歳でようやく会社を退職しました。
社会人になってから実に28年の歳月が流れていました。
傾聴との出会い
独立準備で勤務していたコールセンターで「傾聴」を試してみました。すると、お客様の話を「傾聴」することで難しいと言われているアポイントが取れるようになりました。また、お客さまからのクレームを「傾聴」することでお客様の気持ちが落ち着いていくこともわかりました。
この時、会社に勤務していた28年間、いかに相手に良く思われるか、いかに上手く相手をコントロールできるかと、こちら側の言い分や思いばかりに神経を使い過ぎたことが周囲との軋轢を生み出し、そして自分自身も疲弊していたということに初めて気付きました。すなわち、人の話に耳を傾ける姿勢に欠けていたのです。
傾聴を武器にゼロから業務拡大
まず、研修講師の仕事ですが、研修講師は、講座終了後の受講者の採点が命です。得点の高い講師に仕事が集まります。私は研修の内容自体自慢できるものではありませんでしたが、講義中、休憩中を問わず受講者に対して聴く姿勢で徹底的にコミュニケーションを図りました。その結果、受講者から高い得点を獲得し、わずか2年間で年間150登壇を超える研修を獲得することができました。また、それと同時に、受講者から多くの悩みや意見を聴くことができ、大いに勉強になりました。
また、管理職の研修や営業の研修等ではカリキュラムの一項目として「傾聴」トレーニングを行いました。ここで改めて感じたことは、「傾聴」を知るビジネスマンはまだまだ少ないということでした。そして、傾聴のロールプレイングはいつも大いに盛り上がり、受講後には、大勢の受講者から前向きな感想をいただきました。
さらに、「傾聴」を武器に経営コンサルティングの客先やセミナーの開催先も順調に増えていきました。その中で、創業後すぐに知り合った飲食チェーン店の社長から「桝田さんの傾聴力がすばらしいのでついつい余計なことまでしゃべってしまう」というお言葉をいただいたこともあります。
傾聴スキルを多くのビジネスパーソンに伝えたい
このような状況の中、私は一時ビジネス研修を縮小し、今後需要が高まると予想される心理カウンセラーを目指すべく、民間の心理カウンセラー養成機関に入学しました。そして、そこで、心理カウンセラー養成の一環として「傾聴トレーニング(アクティブリスニング)」を受けることになったのです。心理カウンセラーとしては必須の技術なのですが、私はこのトレーニングを受けながら、“なぜこのトレーニングをビジネスパーソン、特に営業パーソンが受けないのか?”と言う疑問が沸々と湧いてきたのです。
私は、自分自身が50歳を過ぎて初めて傾聴に出会った時、“なぜ今まで誰も教えてくれなかったのか?”と言う気持ちになったことを思い出し、やはり、自分は心理カウンセラーになるのでは無く、私の好きなビジネスの世界でこの傾聴スキルを普及させることを決意しました。
傾聴は訓練すれば誰でも使える技術です、そして、その技術と心をしっかりと学ぶことで、あなたのビジネスは大きく変化します。どうか興味がある方はぜひともご参加ください。
あなたにお会いできる日を楽しみにしています。